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世界の2大ギャンブル都市に躍進している中国のマカオ。AP通信によると、中国のラスベガスと言われるギャンブルのメッカに、米国が進出する2大カジノの一角で、ラスベガスのホテル王のスティーブ・ウィン氏が総額10億ドル(約1150億円)を投じたカジノ・ホテル・コンプレックス「永利リゾート」が6 日、オープンする。複合施設は9300平方メートルのギャンブル・スペース、テーブル200台、スロット・マシーン380台を有し、活況の続く中国経済に建設された巨大ギャンブル場だ。ただ、米国と中国ではギャンブルの性格が異なるため、中国で新たなギャンブル・スタイルを提案し、需要を喚起できるか注目されている。
受け入れられるか「ベガススタイル」
米国のカジノで連想するのは、ギャンブルばかりではなく、豪華なショーに、豪勢なレストランなどで、エンターテインメントの要素がふんだんに盛り込まれている。一方、中国のカジノと言えば、ギャンブラーはギャンブルをするものと相場が決まっている。ギャンブル場に何時間も腰を据えて、勝負に熱中し、安い食事を簡単に済ませ、たまにサウナやマッサージ室で休憩するぐらいだ。
いまやマカオのギャンブル収益は53億ドル(約6100億円)と、ラスベガスのストリップに匹敵しており、アナリストらは新たなカジノ施設が軌道に乗れば、ラスベガスをもしのぐとの見方が出ている。このためにも、中国でのギャンブルに出掛ける概念を変えることがまず何よりも必要となる。米国のようにエンターテイメントの一環という位置づけだ。
中国でのギャンブルは、1999年に同国の特別行政区となったマカオが唯一公認化されている。地元の資産家であるスタンレー・ホー氏が率いるカジノが過去40年にわたりこの地を牛耳っていたが、2002年には政府が外資に門戸を広げ、ホー氏の独占に終止符が打たれた。
参入が認められたのが、ラスベガスの2社のみ。一つは6日オープンするウィン・リゾート。もう一つが同社のライバルで世界最大級のカジノに育てたシェルドン・アデルソン氏が率いるサンズで、同社は2004年に「サンズ・マカオ」を立ち上げ、繁盛している。
後発であるウィン・リゾートは、新参者の建物に客足を呼び込むために、新たな嗜好の付加価値を追求した。観光客がラスベガスに足を運ぶ魅力――例えば、ファンシーな店や、ショー、レストラン、コンベンション――だ。特に、中国本土や香港からバカラ(トランプ賭博)をしに来る中国人に対する動機付けが肝心だ。一方のアデルソン氏は、コンベンション・センターを併設し、集客に努めた。
米2大カジノ資本家がマカオを舞台に熾烈な覇権争い
ビンゴ場経営者の息子、ウィン氏(65)は、地元ラスベガスにある月型のコンプレックスをマカオ半島に建設。6つの豪華レンストラン、ショッピング遊歩道、ベガス・スタイルのエンターテインメント・ショー、ヘルス・クラブ、プールにスパと、アジアで“ベガス”を再現した。
米証券会社大手JPモルガンは、最新のレポートのなかで、新種の施設は新たな需要を生み出す可能性があると評価する。しかし、同業のモルガン・スタンレーでは、マカオには既に有名なレストランがあるので、中国人ギャンブラーが新たな場所で新たな消費行動を習慣化させるかどうかは疑問とする見方を示していた。マカオ半島とタイパ島、それにコロアネ島の2島から成り、ワシントンDCの6分の1弱程度の大きさのマカオにはさまざまなレストランがひしめき合う。
ライバルの本格的な開業に対して、サンズはすでに次ぎの手を画策中だ。それは、マカオのビジネスの中心がマカオ半島から、タイパ島とコロアネ島を結ぶ埋立地コタイに移るとみており、アデルソン氏はこの地でカジノや巨大なコンベンション・センター、ホテル群を含む一大プロジェクトに乗り出している。
タクシー運転手の息子で大学卒でもないが、米経済誌フォーブスの世界富豪100人のなかで14位にランクされるアデルソン氏(73)は、マカオでギャンブルしに来た中国人のうち、食事をするのは6人に1人だと指摘し、ウィン・リゾートのカジノにある6つのレンストランの幾つかはそのうち、閉鎖されるだろうと踏んでいる。同氏のサンズには4つあったレストランも2つが閉鎖に追い込まれたそうだ。同氏は、「コタニでの複合施設の完全開業は、競争の終わる時だ」と述べ、ウィン氏への対抗心を露にする。同氏のベネチア風メガ・リゾート施設「ベネチアン・マカオ」は、2007年第2四半期(4−6月)にオープンが予定されている。
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